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パソコン購入とリースとレンタルの違いを徹底比較!
PCのレンタル、リース、購入の違いとは
会社の運営において、インターネットや各種ビジネスソフトを利用するためのPCは欠かせない備品の一つです。PCを調達する際は、購入するだけではなく、レンタルやリースといった選択肢もあります。
まずは、PCのレンタル・リース・購入の違いについて解説します。
レンタルの特徴
従業員の人数が多いと、全員分のPCを購入するために費用が高額になります。そこで、一部または全てのPCをレンタルするという選択肢があります。
PCをレンタルする際の特徴は、以下の通りです。
- ・レンタル業者が所有する在庫から選択する
- ・基本的には中古になる
PCをレンタルするには、「レンタル業者」と呼ばれる、レンタルを専門とする業者を利用します。レンタルする際には、あらかじめレンタル期間を設定して、レンタル期間が満了したらPCを返却する仕組みとなっています。
また、レンタルするPCについては、レンタル業者の在庫から選択することが一般的です。ただし、PCにはさまざまな種類があるほか、同じバージョンのソフトを使うために社内で同機種を一括してレンタルしたいという場合もあります。
レンタル業者によっては、機種を指定してレンタルできるケースもあるため、機種にこだわりたい場合は、機種の指定ができるレンタル業者を選びましょう。
なお、レンタル業者から借りられるPCのほとんどは中古です。新品のPCを取り扱っているレンタル業者もありますが、新品は中古に比べてレンタル費用が高い傾向にあります。
費用を抑えたい場合は、中古のPCをレンタルし、新品にこだわりたい場合は新品のPCを貸し出している業者を探しましょう。
なお、PCのレンタルにかかる費用は、業者やレンタル期間によって異なります。レンタル期間や費用については後ほど詳しくご紹介します。
リースの特徴
PCを借りる方法として、リースが挙げられます。
リースの特徴は、以下のとおりです。
- ・リース業者からパソコンを借りる
- ・ユーザーがPCの機種を選択できる
- ・新品を利用できる
リースの場合、「業者からPCを借りる」という点では同じですが、選べる機種が異なります。レンタルの場合、希望のメーカーを指定できる場合もありますが、基本的には在庫にある製品しかレンタルできません。
これに対してリースは、希望するメーカーのPCをリース会社が購入して、リース会社が購入したPCをユーザーが借りる仕組みとなっています。そのため、希望のメーカー・機種のPCを選択できるほか、ほとんどのケースで新品を借りられます。
購入の特徴
PCを購入する場合は、業者から借りるレンタルやリースとは大きく異なります。
PCを購入して調達する際の特徴は、以下の通りです。
- ・ユーザーが自ら販売店や通販などで購入する
- ・返却の必要がないため会社の資産にできる
PCを購入する場合、購入費用を自社で全額負担して購入します。費用を抑えたい場合は中古を購入することもできますが、新品でも中古でも、希望のメーカーの機種を購入できるといった特徴があります。
また、購入したPCは会社の資産になります。レンタルやリースはあくまでも業者からPCを借りているため、期間満了を迎えたら返却が必要です。
自社で購入すれば返却する必要がないため、期間を気にせず利用できます。これは、レンタルやリースにはない購入ならではの特徴です。
会計処理や費用等、お金における違い
レンタル・リース・購入それぞれ特徴が大きく異なりますが、会計処理や費用など、お金に関する違いもあります。
ここからは、それぞれの費用について解説します。
PCレンタル費用
まずは、レンタル業者から中古、または新品のPCをレンタルする場合において、レンタルにかかる費用と会計処理について確認しましょう。
PCをレンタルした場合は、「貸借料」という勘定科目を使って会計処理します。例えば、レンタル料が5,000円のPCをレンタルした場合は、以下のように仕訳します。
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
貸借料 | 5,000円 | 普通預金 | 5,000円 |
PCのレンタルは、一般経費として計上することを覚えておきましょう。
なお、PCをレンタルする際にかかる費用は、レンタル期間・レンタル業者・レンタルするPCのメーカーや機種によって変動します。目安として、ノートパソコンの費用相場は以下の通りです。
- ・1週間:6,600円〜8,300円
- ・1か月:8,400円〜11,000円
- ・1年間:5,300円〜6,900円(月額)
- ・2年間:4,100円〜4,500円(月額)
- ・3年間:3,000円〜3,600円(月額)
レンタル期間が長いほど、月額換算した場合の費用が安くなることが一般的です。
PCリース費用
次に、リース業者が企業に代わってPCを購入して、そのPCをレンタルする場合の費用と会計処理について解説します。PCをリースする場合は、リース期間やリース契約によって以下の3つの契約パターンに分けられます。
- ①所有権移転ファイナンス・リース取引
- ②所有権移転外ファイナンス・リース取引
- ③オペレーティング・リース取引
「所有権移転ファイナンス・リース取引」とは、リース期間中の解約はできず、リース期間を満了したらPCの所有権がリース業者から自社に移る契約を指します。この場合、最終的にPCは自社の所有物となるため、購入する場合と同様に、法定耐用年数に応じて会計処理を行います。
なお、PCをリースした時は「リース資産」と「リース債務」という勘定科目を使って仕訳します。例えば、10万円のPCをリースした場合の仕訳は以下の通りです。
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
リース資産 | 100,000円 | リース債務 | 100,000円 |
次に、「所有権移転外ファイナンス・リース取引」とは、レンタル期間満了後も、PCの所有権がリース会社に残る契約です。購入時の仕訳については、前述した所有権移転ファイナンス・リース取引と同様ですが、リース期間に応じて減価償却を行う必要があります。
「オペレーティング・リース取引」とは、ファイナンス・リース取引以外のリースのことを指し、リース料として会計処理します。このように、リースの会計処理は3パターンに分けられるため、適切な方法で会計処理をする必要があります。
なお、リース契約した際の月額料金の相場は、約3,000〜5,000円です。契約期間が長い分、月額費用はレンタルに比べて安い場合もありますが、トータルで見るとリースの方が高額になってしまう場合もあります。
PC購入費用
最後に、PCの購入にかかる費用と会計処理を確認しましょう。
PCの購入にかかる費用は、メーカーや機種、新品か中古かなどによって大きく異なります。また、同じ機種でも、販売店によって値段が異なる場合もあります。目安として、PCの費用相場は5万〜30万円前後といえます。
10万円以上20万円未満のPCを購入した場合の会計処理においては、資産計上と償却処理の2種類の方法があります。
購入金額が10万円以上かつ使用可能期間1年以上のPCを購入した場合、資産の勘定科目を使って処理します。
例えば、20万円のPCを現金で購入した場合の仕訳は以下の通りです。
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
備品 (工具器具備品) |
200,000円 | 現金 | 200,000円 |
また、償却する場合は「一括償却資産」として処理できます。一括償却資産とは、購入した年度から3年間かけて均等に償却する方法です。例えば、18万円のPCを現金で購入した場合の仕訳は以下の通りです。
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
一括償却資産 | 180,000円 | 現金 | 180,000円 |
なお、10万円未満のPCを購入した場合は、「消耗品費」として全額を費用計上します。20万円以上のPCを購入した場合は、耐用年数に応じて減価償却します。
PCは償却資産のため、固定資産税がかかり、不要になった場合は廃棄するための廃棄費用もかかります。購入して終わりではなく、購入後もさまざまな費用が発生することを覚えておきましょう。
期間における違い
レンタル・リース・購入といった3つのPCの調達方法において、それぞれの期間の違いについて見ていきましょう。
レンタル期間
PCをレンタル業者から借りる場合は、あらかじめレンタル期間を設定してから借りて、レンタル期間を終えたら返却します。
PCのレンタル期間は、短期レンタルと長期レンタルに大別されます。短期レンタルとは1年未満、長期レンタルとは1年以上のレンタル期間のことを指します。基本的に、PCのレンタル期間は、各レンタル業者が設けているレンタル期間から自由に選べます。
レンタル業者によって異なりますが、レンタル期間は短期〜長期まで幅広く設けられていることが一般的です。前述の通り、短期レンタルとは1年未満を指しますが、1日のみのレンタルが可能なケースもあります。
また、PCのレンタルは、レンタル期間中に途中解約しても、基本的には違約金は発生しません。途中解約とは、例えば3年契約していたPCを、レンタル開始から1年後に返却するケースを指します。
途中解約の違約金は発生しませんが、残りの契約年数分のレンタル料金を清算金として請求されることもあります。レンタル期間と違約金・清算金の有無については、事前に確認しておくことが重要です。
リース期間
次に、リース会社からPCを借りる場合についてです。
リースの場合、レンタル期間は基本的に長期で設定されています。なぜなら、リースは希望のメーカーの機種をリース会社が立て替えて購入しており、最終的にユーザー側が購入代金を全額返済しなければならないためです。そのため、短期間でPCを借りたい場合には、リースは適していません。
また、リースについては途中解約できないことが一般的です。どうしても途中解約したい場合は、残りの金額(PC購入費)を全て支払った上で、解約しなければなりません。
法人がPCをリース契約する場合、法人税によって最低でも2年以上の契約期間が設けられます。なぜなら、リースは法定耐用年数に基づいた法人税法によって、リース期間が定められているためです。
購入期間
最後に、PCを購入する場合について確認しましょう。
PCを全額自社で負担して購入する場合、レンタルやリースとは異なり、返却期間などの制限はなく、壊れるまで使用し続けることが可能です。そのため、契約期間を気にしたり、途中解約や違約金を負担したりする心配がありません。
また、PCの一般的な耐用年数は約4年と言われています。使用状況によって耐用年数は前後しますが、PCを購入する際の使用期間は4年を目安にすると良いでしょう。
保守サービスにおける違い
PCをレンタル・リース・購入する場合、保守サービスにも違いがあります。
ここからは、それぞれの保守サービスについて解説します。
レンタルにおける保守サービス
通常の使用範囲において、レンタル期間中にPCが故障してしまった場合、修理費は全額レンタル会社が負担します。修理に時間がかかる場合には、代替機を提供してもらえる場合もあります。
リースにおける保守サービス
リース期間中は、PCの所有権はリース会社にあります。しかし、レンタルとは異なり、リース期間中に借りているPCが故障した場合の故障対応や保守対応は、企業側が行わなければなりません。リース会社は故障対応や保守対応はできないためご注意ください。
購入における保守サービス
自社でPCを購入した場合、当然ながら所有権は企業側にあるため、修理や保守対応については企業が実施する必要があります。修理費用についても、企業が全額負担しなければなりません。
それぞれのメリット・デメリット
ここまでご紹介した通り、レンタル・リース・購入では、使用期間や保守サービスなどが異なります。PCの利用目的に応じて、自社に合った方法でPCを調達することが大切です。
最後に、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
レンタルのメリット
PCをレンタルするメリットは、主に以下の3点です。
- ・中途解約や台数の変更ができ自由度が高い
- ・トータルコストが抑えられる
- ・セキュリティ性が高い
レンタルの場合、中途解約や台数の変更ができるなど、自由度が高いというメリットがあります。また、レンタルにかかる費用は、月額で支払うレンタル費用のみとなるため、業務内容や社員の人数に応じて、台数を変更しやすいというメリットもあります。
さらに、レンタルの場合は、故障時の負担がなく、返却時にはデータ消去も行ってくれます。レンタル業者によっては、設定やソフトウェアのインストールなどもしてくれるため、PC管理者の負担を大幅に削減することが可能です。
レンタルのデメリット
PCをレンタルするデメリットは、主に以下の2点です。
- ・機種や台数に制限がある
- ・長期利用になると高額になる
レンタルの場合、レンタル業者の在庫からしかPCが選べないため、機種や台数に制限があります。そのため、希望の機種や、必要な台数分レンタルできない可能性があります。
また、レンタルでは最短1日からPCを借りられますが、レンタル期間が長くなるほどレンタル費用が高額になってしまうおそれがあります。とはいえ、故障時の対応やデータ消去のサービスなどを考慮すると、決して高額とは言いきれません。
リースのメリット
リースのメリットは、希望のPCを新品で利用できる点です。
先ほどご紹介した通り、リースは希望するPCをリース会社が立て替えて購入し、レンタルという形で毎月返済します。そのため、在庫の有無を気にする必要がなく、希望するPCを新品で借りられます。
リースのデメリット
リースのデメリットは、主に以下の2点です。
- ・購入と比較してトータルコストが高くなる
- ・審査が必要になるため、手続きが煩雑になる
リースは月額料金で見ると一見安く見えますが、購入するときと比べるとトータルコストが高くなる可能性があります。なぜなら、故障時の対応やレンタル期間終了後のデータ消去も全て自己負担となるためです。
また、リース契約は長期契約かつ中途解約ができないため、事前に審査があります。審査を受けるためには手続きが必要なため、手続きに煩わしさを感じる人も少なくありません。
購入のメリット
PCを購入するメリットは、主に以下の2点です。
- ・購入する販売店を自社で選択できる
- ・使用の状況によっては、耐用年数を超えても使用し続けられる
自社で購入したPCはレンタルや所有権移転外ファイナンス・リースとは異なり、返却する必要はありません。PCを購入する販売店についても、自社が選択できます。また、長く使用するほど、レンタルやリースと比べてコストを抑えられます。
購入のデメリット
PCを購入するデメリットは、主に以下の2点です。
- ・初期費用が膨大になる可能性がある
- ・最新機種へのアップデートのたびにコストが掛かる
当然ながら、PCの購入費用を全額負担しなければなりません。制約なく自由に使えるメリットはありますが、機種によっては費用が高くなってしまい、初期投資が高額になってしまうことがあります。
また、PCは次々と最新機種が発売されます。新しい機種を購入するとなれば、さらに追加費用が発生するため、アップデートしにくいといったデメリットもあります。
レンタル・リース・購入それぞれのまとめ
PCのレンタル・リース・購入のそれぞれの特徴を比較しながら、メリットとデメリットをご紹介しました。
もっともおすすめの方法は、レンタルです。なぜなら、レンタルはリースのように事前審査がなく、中途解約ができるため気軽に借りられます。加えて、修理や保守運用の負担もないため、コストも抑えられます。
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